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電力 第26回 ⏱ 約9分で読めます

配電4方式は「単2を100の基準」にすれば数値が丸ごと覚わる

電験三種「電力」で頻出の電気方式(単相2線・単相3線・三相3線・三相4線式)。4方式の電力損失や電線重量をバラバラに暗記すると必ず混乱します。この記事では『単相2線式を損失100の基準』に置いて比較表で一気に整理。家庭は単3・工場は三3・大規模ビルは三4という使われ方とセットで、損失100→25→50→17の流れを根拠から理解します。

🃏 暗記フレーズ:損失は単2=100、単3=25、三3=50、三4=17の順。電線重量は三相4線が最軽量33.3

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「単相2線・単相3線・三相3線・三相4線……方式が4つもあって、損失や電線重量の数値がどれもこれもごちゃごちゃになる」——電気方式でつまずく人のほとんどがこれです。

でも、覚え方には1本の軸があります。単相2線式を「損失100の基準」に置くこと。そこから「家庭・工場・大規模ビル」の使われ方と結びつければ、4方式の数値はスラスラ出てくるようになります。

この記事で身につくこと

  • 4方式の電力損失・電線重量を1枚の比較表で整理する考え方
  • 単相3線式が100Vと200Vを同時に取り出せる仕組み
  • 三相4線式が「最強」になる物理的な理由
  • 線数が増えるほど損失も電線重量も下がる、その根拠

暗記フレーズ:「損失は単2=100、単3=25、三3=50、三4=17の順。電線重量は三相4線が最軽量33.3」

「損失は単2=100、単3=25、三3=50、三4=17の順。電線重量は三相4線が最軽量33.3」

数字をバラバラに覚えるのではなく、「基準100からどう変わるか」で捉えるのがコツです。

ステップ1:すべての基準「単相2線式」(損失100)

単相2線式は、電線2本だけの最も基本的な方式です。損失も電線重量も、すべての比較のベースライン=100として扱います。

電力損失は次の式で表されます。

2本の電線に電流が流れると、その2本分の抵抗で損失が出ます。この合計を「100」と置くわけです。

現在は引込線などごく一部に残るだけの古い方式ですが、**「基準の物差し」**として必ず押さえておきます。数値を覚えるときは、まず基準を1つ作る——これが暗記量を一気に減らすコツです。

🃏 暗記シート
Q. 電気方式4種の電力損失を、単相2線式を100とした比で答えよ。

ステップ2:単相3線式(損失25)——一般家庭の主役

皆さんの家庭で実際に使われているのが単相3線式です。最大の特徴は、1回の引き込みで100Vと200Vを同時に取り出せること。

仕組みはこうです。3本の電線のうち真ん中の1本を「中性線」として接地します。

  • 中性線と外側の線の間 → 100V(照明・コンセント)
  • 外側の線どうしの間 → 200V(エアコン・IHクッキングヒーター)

3本で効率よく送れるため送電電力は133%に増え、損失は基準の25まで激減します(100→25で4分の1)。もし古い単相2線式のままなら損失は4倍、しかも200Vが作れずエアコンも使えません。

🃏 暗記シート
Q. 単相3線式が100Vと200Vを同時に取り出せる仕組みは?

ステップ3:三相3線式(損失50)——工場・事務所向け

三相3線式は工場や事務所で使われる、大きなモーター(動力)を動かすための標準方式です。電圧は6.6kVや200Vと高めになります。

ここで混乱しやすいのが、損失が50で、単相3線(25)より大きいこと。三相3線は「3本の線で3つの交流波形を送る」仕組みのため、単相2線の半分(50)までは下がりますが、単相3線ほどは下がりません。電線重量は75です。

過去問でよく見る「6600V」の計算は、まさにこの工場向け三相3線式を想定したものです。

**「工場は三相3線、損失50、電線重量75」**とセットで覚えます。

ステップ4:三相4線式(損失17)——大規模ビルの最強方式

4方式の中であらゆる面でトップなのが三相4線式です。送電電力は最大の150、損失はわずか17、電線重量も最小の33.3。

なぜこんなに効率が上がるのか。核心は、三相3線に中性線を1本追加して4線にすることで、電灯系と動力系を同じ設備で供給できる点にあります。1本足すだけで2役こなせるわけです。

  • 動力系:線間電圧 Vℓ=415V
  • 電灯系:相電圧 Vp=240V

両者の関係は試験頻出の次式です。

実際、240 × √3 ≒ 415 となります。大規模ビル・ホテル・タワーマンションのように電力消費が大きい場所では、初期コストをかけてでも損失を減らした方が長期的に得、という考え方で採用されます。

🃏 暗記シート
Q. 三相4線式が4方式で最も効率が良い理由は?

ステップ5:効率アップの法則——線数が増えるほど

試験で迷ったときは、この法則に立ち返ります。線数が増えるほど、3つのことが起きる——

  1. 送電電力が大きくなる
  2. 電力損失が小さくなる
  3. 単位出力あたりの電線が軽くなる

3つ目で「電線が増えるのに軽くなる?」と混乱しがちですが、比べているのは電線の本数ではなく、同じ電力を送るのに必要な電線の総重量です。電圧を高くしたり三相方式にすると電流が少なくて済み、導線を細くできるため、総重量は下がります。

🃏 暗記シート
Q. 電線の本数が増えるのに「電線重量」が軽くなるのはなぜ?

まとめ:4方式の比較表

方式用途電力損失電線重量
単相2線式基準(古い方式)100100
単相3線式一般家庭2537.5
三相3線式工場・事務所5075
三相4線式大規模ビル1733.3(最軽量)
  • 基準は単相2線、すべて100
  • 家庭は単相3線、損失25
  • 工場は三相3線、損失50・電線重量75
  • 大規模ビルは三相4線、損失17・電線重量33.3で最軽量・送電電力は最大150

「損失は単2=100、単3=25、三3=50、三4=17の順。電線重量は三相4線が最軽量33.3」——基準を1つ作れば、あとはこのフレーズで全部つながります。次は「電圧降下・電力損失の計算」へ。今日の比較表の数値がその土台になります。

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