地熱発電は『高温ならフラッシュ、低温ならバイナリー』で攻略
電験三種「電力」科目の地熱発電を、フラッシュ方式とバイナリー方式の使い分けという1本の軸で攻略。生産井・還元井・気水分離器・復水器などの主要設備の役割、CO₂排出が極小で24時間安定発電できる特徴まで整理し、文章問題で確実に得点するための1記事です。
🎥 動画でも解説しています > YouTubeで開く
この記事で身につくこと
電験三種「電力」科目の「その他の発電」分野で、近年じわじわ出題が増えているのが 地熱発電。 火力や水力に比べてなじみが薄く、「フラッシュ?バイナリー?」とカタカナ用語で身構えてしまう人が多いところです。
ですが本質は、熱水が熱いか・ぬるいかで発電方式を使い分けているだけ。覚えることが少なく、一度コツをつかめば 確実な得点源 になる「お得な分野」です。
本記事を読み終えたら、
- 地熱発電のしくみを「マグマの熱でお湯を沸かす」イメージで説明できる
- フラッシュ方式とバイナリー方式の使い分け を即答できる
- 生産井・還元井・気水分離器など 主要設備の役割 が分かる
ようになります。
暗記フレーズ:高温ならフラッシュ、低温ならバイナリー
熱水が高温 → フラッシュ方式 / 熱水が低温 → バイナリー方式
地熱発電の文章問題は、ほぼこの一行に集約されます。 「どちらの方式か」を問う設問が中心なので、温度(熱水比率)と方式のリンク さえ頭に入れておけば、正誤判定で迷うことはなくなります。
地熱発電は「マグマの熱でお湯を沸かす」発電
まずは全体像から。地熱発電のしくみは、拍子抜けするほどシンプルです。
地下の マグマ溜まり の熱で温められた熱水・蒸気を汲み上げ、その勢いで タービンを回す
火力発電はボイラーで燃料を燃やしてお湯を沸かしますが、地熱発電は そのボイラー役を地球(マグマ)が無料でやってくれている イメージです。燃料を燃やさないので、後で出てくる「CO₂排出が極小」という特徴につながります。
汲み上げに使う井戸を 生産井(せいさんせい)、使い終わった熱水を地中へ戻す井戸を 還元井(かんげんせい) と呼びます。熱水をくみっぱなしにすると資源が枯れてしまうため、使ったら地中に戻す のがポイントです。
2つの発電方式:フラッシュ と バイナリー
地熱発電の心臓部が、熱水をどう蒸気に変えてタービンを回すか という方式の違いです。電験で押さえるべきは次の2つ。
| 方式 | 使う場面 | しくみ | 回すもの |
|---|---|---|---|
| フラッシュ方式 | 熱水比率が高い(高温) | 熱水を気水分離器で 減圧 して蒸気を取り出す | 取り出した蒸気 |
| バイナリー方式 | 熱水温度が 低い | 低沸点の熱媒体(フロン等)を熱水で沸騰させる | 熱媒体の蒸気 |
ここで効くのが暗記フレーズです。
高温ならフラッシュ、低温ならバイナリー
フラッシュ方式(高温向き)
熱水が高温・高圧のときに使います。 生産井から噴き出した熱水を 気水分離器 に通し、一気に減圧 すると、圧力が下がった水は沸点も下がって パッと蒸気に変わります。この「減圧で一瞬に蒸発させる」様子がフラッシュ(flash=閃光・瞬間)の語源です。取り出した蒸気でそのままタービンを回します。
バイナリー方式(低温向き)
熱水の温度が低く、そのままでは勢いのある蒸気が作れないときに使います。 水より 沸点の低い熱媒体(フロンや代替フロンなど)を用意し、ぬるめの熱水で その熱媒体を沸騰 させます。発生した熱媒体の蒸気でタービンを回すしくみです。
「水(熱水)」と「熱媒体」という 2種類の流体 を使うため、バイナリー(binary=2つ) と呼びます。低温の資源も活用できるのが強みです。
主要設備の役割
文章問題では、設備名とその役割を結びつける問われ方もあります。流れに沿って整理しておきましょう。
| 設備 | 役割 |
|---|---|
| 生産井 | 地中の熱水・蒸気を地上へ汲み上げる井戸 |
| 気水分離器 | 熱水を減圧し、蒸気と熱水に分ける(フラッシュ方式の要) |
| タービン | 蒸気の勢いで回り、発電機を回す |
| 復水器 | タービンを出た蒸気を冷やして水に戻す |
| 冷却塔 | 復水器で受け取った熱を大気へ逃がす |
| 還元井 | 使い終わった熱水を地中へ戻す井戸 |
💡 流れの順番:生産井 →(気水分離器)→ タービン → 復水器 → 冷却塔、そして使った熱水は 還元井 から地中へ。火力の蒸気タービンと同じ「復水器・冷却塔」がある点に注目すると覚えやすいです。
地熱発電の特徴:CO₂極小・24時間安定
最後に、選択肢で問われやすい特徴をまとめます。
- CO₂排出が極小:燃料を燃やさないため、火力のような大量の二酸化炭素を出さない再生可能エネルギー
- 24時間安定発電できる:太陽光(夜は発電不可)や風力(風まかせ)と違い、天候に左右されず一定出力 を出し続けられる
- 日本は世界有数の地熱資源国:火山が多く資源量は豊富。一方で開発に時間とコストがかかる、温泉地との調整が必要、といった課題もある
特に 「天候に左右されず24時間安定」 は、太陽光・風力との対比で狙われやすいポイントです。地熱は ベースロード電源 向きだと押さえておきましょう。
まとめ
- 地熱発電 = マグマの熱で作った熱水・蒸気でタービンを回す 再生可能エネルギー
- 方式の使い分け:高温ならフラッシュ(減圧で蒸気)/低温ならバイナリー(低沸点の熱媒体を沸騰)
- 設備の流れ:生産井 → 気水分離器 → タービン → 復水器 → 冷却塔、熱水は 還元井 で地中へ戻す
- 特徴:CO₂排出が極小・24時間安定発電。太陽光/風力との対比で頻出
暗記フレーズ:高温ならフラッシュ、低温ならバイナリー
この一行と「2方式の使い分け」さえ握っておけば、地熱発電の文章問題は自信を持って正誤判定できるようになります。
Webの何倍も覚えやすい
紙のフルラミネート加工の
暗記シートがあります
実績2,000部突破。
お風呂や電車のスキマ時間でサクッと勉強できます。
付属の練習用紙で無限に練習できます♪

🛒関連教材ショーケース
学習の効率を上げる、紙の本格教材ラインナップ。

この記事を読み終えたら、進捗を記録しましょう




